サラリーマンの皆さん、今年もストレステストを受けましたか?
2015年12月より労働安全衛生法が改正されて、労働者数の50人以上の事業者ではストレスチェックが義務化されました。
ストレスをどのように処理するかは、現代社会を生きる私たちにとって大きな課題です。
学生とは違い、サラリーマンには環境を変えないければ職場で継続的にストレスが発生します。
今回は少し古い論文になりますが、浦川加代子先生の『勤労者のストレス対処行動と職業性ストレスとの関連』から社会人のストレス解消方法について考えてみました。
ストレス解消について、何か役立てば嬉しいです。
参考文献『勤労者のストレス対処行動と職業性ストレスとの関連』浦川加代子1,萩 典子2、2008-03-05、三重看護学誌、http://hdl.handle.net/10076/9243
調査内容
・対象:A県内の製造業に従事する228名に調査用紙を配布。
そのうち研究参加同意書を得られた122 名(男性84名女性38名)
・ 調査時期は200X年10月
・ 年齢,性別,生活形態(単身か同居),友人や知人の数,生活満足度,悩んだり困ったときの相談の有無,ストレス対処の有無を質問紙 で回答

さて、結果はどうだったのでしょうか?
性別とストレス対処の関連性は?
性別 | 対処あり | 対処なし | 合計(%) |
---|---|---|---|
男性 | 64(65.3) | 20(83.3) | 84(68.9) |
女性 | 34(34.7) | 4(16.7) | 38(31.1) |
合計 | 98 | 24 | 122 |
性別とストレス対処との関連
男女ともにストレスに対して行動することが多いが一定数の割合でストレスに対して対処しない人が存在する。
忘れる、気にしない習慣をつけることも大切だと思うが、仕事に関しては問題解決を起こさないと、さらなるトラブルを招くリスクが高い。できる限り問題解決をする努力をする習慣を身につけよう。
配偶者とストレス対処との関連性は?
対処あり | 対処なし | 合計(%) | |
独身 | 22(22.4) | 7(29.2) | 29(23.8) |
既婚 | 76(77.6) | 17(70.8) | 93(76.2) |
合計 | 98 | 24 | 122 |



配偶者がいる方が圧倒的に対処する人が多いみたいです
ただ結婚できる人だからストレスが対処できるのか、ストレスが対処できるのは結婚しているからなのかわかりません。
因果関係が不明なところも多い気がします。
いずれにしても結婚している人はストレスに対処しやすいようです。
相談する・しない人はストレス対処する・しないとが変わるのか??
対処あり | 対処なし | 合計(%) | |
相談しない | 18(26.5) | 7(38.9) | 25(29.1) |
相談する | 50(73.5) | 11(61.1) | 51(59.3) |
合計 | 68 | 18 | 86 |



誰かに相談する=ストレスに対処するが多数いる一方で、誰にも相談しないでストレスを対処する人も存在します。
誰もしないで処理できる人は、とても優秀で強靭な精神の持ち主なのでしょうか?
友人・知人の数とストレスとの関連はあるか?
対処あり | 対処なし | 合計(%) | |
少ない | 20(20.4) | 4(16.7) | 24(19.7) |
普通 | 68(69.4) | 17(70.8) | 85(69.7) |
多い | 10(10.2) | 3(12.5) | 13(10.7) |
合計 | 98 | 24 | 122 |



友人や知人が多い人だからストレスに対処しやすいわけでなさそうです。
むしろ友人が多いから大丈夫と思っていてもストレスに対処できずに困っている人がいるかもしれませんね。
生活満足度とストレス対処との関連
対処あり | 対処なし | 合計(%) | |
不満足 | 6(6.1) | 4(16.7) | 10(8.2) |
少し不満足 | 28(28.6) | 5(20.8) | 33(27.0) |
普通 | 29(29.6) | 8(33.3) | 37(30.3) |
まあまあ満足 | 28(28.6) | 6(25.0) | 34(27.9) |
かなり満足 | 5(5.1) | 1(4.2) | 6(4.9) |
無回答 | 2(2.0) | 0 (0) | 2(1.6) |
合計 | 98 | 24 | 122 |



生活の満足度は対処あり群の方が高いようですが、全体数が少ないので偏りが見えにくい結果でした。
ただ傾向としてはストレスに対処するほうが満足が上がっていくようです。
一方で、ストレスに対処しなくて、かなり満足している1名おられます。どんな人なのか、凄く気になりますね。
男女別ストレス対処方法の内訳n=98
順位 | 男性(64人) | 人数(%) | 女性 | 人数(%) |
1 | 好きなことをする(趣味) | 20(15.2) | 人と話す(友人・家族) | 17(23.6) |
2 | 運動 | 18(13.6) | 買い物 | 9(12.5) |
3 | 飲酒 | 14(10.6) | 食べる | 6(8.3) |
4 | 外出 | 11(8.3) | 外出(旅行) | 5(6.9) |
5 | 人と話す | 10(7.6) | 運動 | 4(5.6) |
6 | 寝る | 10(7.6) | 映画 | 3(4.2) |
7 | 賭け(パチンコ) | 7(5.3) | 寝る | 3(4.2) |
8 | 食べる(外食) | 5(3.8) | 音楽 | 3(4.2) |
9 | 家族と過ごす | 4(3.0) | 趣味 | 3(4.2) |
10 | その他 | 33(25.0) | その他 | 19(26.4) |
合計 | 132人 | 72人 |



昔から女性は人と話すことでストレスを解消しており、男性は好きな事をしてストレスを解消する。このあたりが男女の違いだと思う。ただ男女ともにストレスの解消法が正しいのかは別の問題です。一般的な男女はこのようにストレスを処理しているくらいで参考にする程度でよいのかもしれませんね。
まとめ
ストレスに対処しやすい人や対処にしくい人、色々な人がいるので一概にはいえません。
今回は同じ会社(製造業)という母体集団だったので、もう少し違う資料をみると結果が変わっていたかもしれませんね。
ストレスに対する処理は方法について、正解はないが自分に合ったストレスの処理方法について色々と試してみるといいと思いました。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
サラリーマンの皆さん。
明日も頑張りましょう。
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