紹介する本:年収1000万円の貧乏人 年収300万円のお金持ち

ジャンル:投資本
著者:伊藤邦生(いとう くにお)
出版社:(株)中経出版
定価:本体1400円+税
出版日:2013年2月14日
年収1000万円の貧乏人 年収300万円のお金持ち はどんな本?
本書は投資の本でありながら、人生の哲学書というべき本である。
本書のタイトルであり、冒頭で2人の男性を紹介している。
1人は年収1000万円の証券会社のエリートだが賞与日にローン返済に追われる男性、もう1人は年収300万円の公務員でありながら専業主婦の妻と子どもがいる男性である。
前者はお金のために働き、後者は浪費もしないからお金が貯める。
その差はお金をどのくらい稼いでいるのというのではない。
①「自分のために働き、自分のお金を作る」、②「自分のお金を働かせてお金を生ませる」の2つのお金持ちになる法則を知っているかとうことです。
本書のポイント
多くの億万長者は質素で堅実な生活をしている。お金に優先順位をつけながら、自分の欲望をコントロールできる人がお金の主人(≠お金の奴隷)になれる。
サラリーマンの生涯年収の4~5割は税金・社会保障費(公務員)、家(建設会社)、金利・保険(銀行・保険)を食べさせるために一生懸命働いている。無駄な出費を抑えて、自分が働かないでもお金を働かせる仕組みを作る。
投資の本質はゼロサムゲームであり、投資のプロは飛びぬけて優秀でありハードワーカーである。素人は勝つことができない。しかし不動産は素人で介入しやすく、勝てるゲームである。
お金持ちには、アリ、カモ、カメ、ひよこ、スワン、ゴールドスワンの6つのステージがある。(詳細は要約を参考)
お金持ちの5つ資質は優位性、起立、忍耐、リスク管理能力、覚悟であり、一番大切なのは優位性である。
目のつけどころが他とはちがう?簡単要約
ポイント:お金持ちのステージを6つにわけていること

色々な投資本を読んでいますが、分類がとても斬新です。
そして多くのステージがありますが、殆どの人はアリかカモだということです。
アリ(資産家の奴隷)
少数の女王アリのために働き続ける多くのアリ。
一生働き続けること事を強いられてアリ。いくら稼いでいあるのではなく、すべてのお金を使い切ってしまうアリの事を指します。
この働き続けるアリのトラップとして住宅ローンがあります。住宅ローンを組んだサラリーマンは30年後の価値がなくなるために働き続けるのです。
カモ(投資ビジネスの餌食)
投資に対して好奇心旺盛だが視点が定まらない。新しい事に飛びつき、ビギナーズラックが忘れならない。「今しかない』「あなただけがチャンスです」という言葉に弱いカモ。
投資で儲けるために自分の優位性が気づけていないため、負けてしまうカモ。
カメ(国家の従順な下僕)
守りが固くしっかりお金は貯めることができるが、資産を増やすことができない。
コツコツと貯めるため、アリと違い自分の懐には入りますが増やすことができません。
ヒヨコのステージ(投資の初心者)
投資家としての基礎づくり。1~2種類の投資をしており、収支は若干のプラスマイナス。
自分の投資の得意分野を理科している。
スワン(自立した投資家)
錬金術を学び、自分の収入源をつくることができる。
自分の得意な投資が1つ以上あり、安定的に資産を増やすことができる。
アヒルの段階ではなくスワンは自分の優位性について理解しており、稼ぎながらも自分の優位性を維持・強化していく時期です。
ゴールドスワンスワンのステージ(お金と投資力を備え、富める者はますます富む)
働かなくても一生、生活に困らない。
他の投資家より有利な条件で投資に参加できる。
投資力がなく資産だけを持っているとカモにされるが、ゴールドスワンはお金と投資力を持っている。



あなたはどのステージにいるでしょうか?
本書は具体的な例を挙げて6つの段階を紹介しているよ~。
まとめ
様々な立場から物事をみるとみている景色が違います。
本書を読みながらサラリーマン経験の後に起業家として財をなした著者だからみえる世界だと感じました。
著者が紹介する登場人物は、実際にサラリーマン時代のときに出会ったことがある人物が多数紹介されています。
その中にはサラリーマンとして優秀なスキルをもった人もたくさんいるが、人生の成功するとはかぎりません。
サラリーマンはアリの立場から脱出し、もがき苦しみながらゴールドスワンという高みを目指す。
これがラットレースから脱出する第一歩だ。
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