近年、大量離職や静かな退職が増加している中、年配のアメリカ人も早期退職を希望する傾向が見られます。
UBSの調査によると、富裕層の多くはこの特別なアセットクラスに30%以下を割り当てていることが分かっています。
この早期退職のトレンドは、新型コロナウイルス感染症の影響があった以来続いています。
Pew Researchの調査によると、2021年には55歳以上の成人の約50.3%が早期退職していました。
しかしながら、早期退職を考える上で問題があります。
退職者が増える中、物価も上昇しているため、退職後の生活費に十分な資金が必要です。
米国国勢調査局によると、2021年の65歳以上のアメリカ人の平均退職金は73,288ドル(約1,000万円)でした。
しかし、この金額だけでは30年間の生活費を賄うには不十分であり、約3億円が必要と言われています。
ただし、この金額はインフレによって変動する可能性があるため、計画的な資産運用が必要です。
慌てて退職を決断する前に役立つ3つのヒントを紹介します。
4%ルール
退職する際には、多くのファイナンシャル・アドバイザーが、年間貯蓄の4%を取り崩す方法を提案しています。
この方法によれば、退職金を長期間にわたって使い続けることができます。
ただし、この方法を適用する前に、年金やその他の収入源がこれだけで十分かどうかを確認することが必要です。
例えば、50万ドル(約5,500万円)しかない場合、年間収入はわずか2万ドル(約220万円)にすぎませんが、200万ドル(約2億2,000万円)ある場合は年間収入が8万ドル(約880万円)にもなります。
さらに、現在と将来の間に何にその資産を使いたいかを考えることも大切です。
退職直後には旅行や趣味に使いたいと思うかもしれませんが、年齢を重ねるにつれて医療費に使う資金が必要になることも忘れないようにしましょう。
55歳の法則
早期退職には、税金への影響があることを知っておくことが重要です。
退職を考えている人の中には、貯蓄がたくさんある人もいるかもしれませんが、通常の所得税を支払うことになる場合、早期退職のメリットはありません。
一方、55歳以降に退職する場合は、税金の支払いに関する規則が変わります。
たとえば、401(k)のような税制適格退職年金から引き出しを行う場合、10%の税金引き出しペナルティを受けることがあります。
ただし、雇用者負担の401(k)プランを持っている労働者の場合、55歳以上で退職を決意した人は、そのプランからペナルティなしで分配金を引き出し始めることができます。これにより、早期退職が税金的にもメリットのある選択肢になる場合があります。
繰り下げとは、法定年齢に達しても、公的年金を受給開始する日を遅らせることで、将来の年金支給額を増やすことができる制度です。具体的には、65歳になった場合でも、最長5年間、遅らせて受給開始することができます。この場合、受給開始日が遅れる分、将来の年金額が上がります。
少し日本と公的年金のようなシステムが違いがあるね。
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401(k)プランは、アメリカで一般的に利用される企業年金の一種です。
日本の公的年金とは異なり、企業が従業員の退職後の年金を管理するために設けるプランです。
例えば、アメリカの会社に勤めると、定期的に給与から一定額を積み立てて、401(k)プランに加入することができます。
これに対して、日本の公的年金は、国が徴収する保険料から資金を調達し、国が年金を支払います。
401(k)プランは、個人が自分自身で運用することができ、運用益も個人のものになります。
一方、日本の公的年金は、国が運用を行い、運用益は国のものになります。
また、401(k)プランには、税金優遇措置があります。
積み立てた金額に対して、所得税や資産税を支払わなくてもよく、退職後に引き出すときに税金がかかります。これに対して、日本の公的年金には、税金優遇措置はありません。
早期退職には金融資産100万ドルは必要
最近の調査によると、アメリカ人は今後20年間収入を得続けるためには、約1億7000万円必要だと考えていることが分かりました。
しかし、今すぐリタイアしたい場合は、目標を柔軟に設定する必要があります。
特に、リタイアを考える年齢に達している場合、将来の緊急事態に備えた十分な貯蓄が必要です。
また、健康上の問題に対応できるだけの蓄えも必要です。
多くのアメリカ人が80歳前後で経験することですが、もっと早く発生する可能性もあります。
さらに、2021年から2022年にかけて、アメリカ人が退職に必要と考える額が20%増加したことも注目されます。
将来の状況は誰にも予測できないため、柔軟な目標を持っておくことが重要です。
予算やファイナンシャル・アドバイザーのアドバイスに従いながら、自分にとって最適なリタイアの方法を見つけましょう。
労働に対して人生を使うのではなく、自分のために時間を使う。
これが米国のトレンドになりつつあるのかもしれないね。
そうだね。
つぎに日本でくらす私たちはどんな風に暮らしていくべきかを考えよう。
日本版早期リタイヤで活用できるポイント
人生でおこるライフステージは繰りあげない
リタイヤ生活を送るにあたって、どんな人生プランを考えるかによって、その後の生活が大きく変わってきます。
特に、ひとりで生きていくか、結婚するかによって、生活費や老後資金に大きな影響を与えます。
統計によると、1992年の平均初婚年齢は男性が28.3歳、女性が25.7歳でした。
しかし、2022年になると男性は31歳、女性は29.4歳となり、平均初婚年齢は遅くなっています。
この傾向は今後も続くと予想されています。
平均初婚年齢が遅くなると、教育費や住宅ローン、老後資金などが人生の後半でダブついてしまうため、FIREするどころか、大きく乖離した人生を送る可能性が高まります。
特に、結婚をしない場合、生活費や老後資金を全て自己負担する必要があります。
一方で、結婚する場合、収入や貯蓄、生活費などを分担できるため、生活費や老後資金の負担が軽くなる可能性があります。
したがって、リタイヤ前には、自身の人生プランをしっかりと考え、資金計画を立てることが重要です。
そうすることで、FIRE成功への近道を見つけることができます。
31歳-40歳:結婚、
40歳:子ども出産。35年住宅ローンを組む
55歳:役職定年、もしくは昇給が高止まり
57歳:子どもが大学入学
60歳:定年退職
もし早期FIREするのであれば、人生のライフステージを最低でも繰り下げない、そしてパートナーがいるのであればよく相談したうえでプランを考えて下さい。
昭和モデルの良し悪しはあるけれど、人生プランを考えておかないと将来がたいへんだね。
4%ルールを正しく使うために金融資産を貯める
リタイヤ後の生活を考えよう
日本でのリタイヤ生活において、アメリカのように1億円や2億円の資産が必要というわけではありません。
しかし、月に20万円から25万円は必要かもしれません。
例えば、月に25万円で生活する場合、年間300万円が必要になります。
60歳でリタイヤするためには、年間300万円×25年=7500万円が必要です。
また、この7500万円を4%ルールで運用することで、年間300万円を使い続けることができます。
FIREに対する価値観によって異なりますが、日本でもFIREの応用が十分可能です。
生活レベルにもよるけれど、5000万円から7000万円あれば
FIRE計画に大きく近づけることができるね。
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まとめ
どのような状況においても、計画通りに人生を歩むことができるかどうかは分かりません。
しかし、重要なことは、あなたが自分の人生を楽しく生き、満足できるようにすることです。
そのためには貯蓄をしながら、徐々に財産を増やしていくことが大切です。
このブログでは、高配当ETFや配当貴族などの投資情報、40歳サラリーマンに役立つ情報などを提供しています。
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