2024年2月20日、厚生労働省が発表した「飲酒ガイドライン」は、アルコール摂取量と健康リスクの関係を明確に示したことで、多くの人々に衝撃を与えました。
このように日本でも健康への意識が高まる中、タバコ銘柄へ多くの日本人が投資していること【SBI証券のADR投資ランキング4位のブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)】は一見矛盾しているように思いました。
そこで今回は、タバコ銘柄の魅力とブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)について、喫煙者でない投資家向けにまとめました。
タバコを吸わない投資家もタバコを吸っている投資家も是非よろしくお願いします。
✅健康志向でタバコは吸わないが、投資に興味がある人
✅高配当銘柄を探している人
✅将来性のある成長企業を探している人
📕 この記事の結論 📕
✅世界人口約80億人のうち、喫煙者は約13億人、男性の約4人に1人が喫煙者。
スマートフォン市場規模(約5兆円)や、スポーツ用品市場規模(約4兆円)と比較しても遜色ない規模
✅世界2位のタバコ銘柄ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)
✅タバコ銘柄は持続的な成長産業、でもサラリーマン投資は向きではないかも。投資をしてもタバコは吸うな。
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✅ タバコ銘柄の魅力は、圧倒的な市場規模。喫煙者の数が多いこと
タバコは健康に害があることは広く知られていますが、依然として世界中に多くの愛好家が存在します。
世界人口約80億人のうち、喫煙者は約13億人、男性の約4人に1人が喫煙者というデータがあります。
このように世界のタバコ産業は成長産業といえるでしょう。
- 圧倒的な市場規模: 2023年の世界のタバコ市場は約8兆円規模と巨大で、今後も一定の需要が予想されます。ちなみに、スマートフォン市場規模(約5兆円)や、スポーツ用品市場規模(約4兆円)と比較しても遜色ない規模です。
- 高い収益性: タバコは製造コストが低く、高い利益率を誇ります。
ちなみにBTIの2023年営業利益率は約30%と、非常に高い収益性を誇っています。 - 安定的な成長: 人口増加や新興国の経済発展により、将来的にもタバコ市場は成長していくと予想されます。
近年は日本では人口減少と健康志向の高まりにより、市場は縮小傾向にありますが、日本のタバコ市場規模は約2兆円です。
✅ タバコ業界の将来はネガティブキャンペーンとの戦い次第
そんなタバコ産業を邪魔する問題は、健康被害を訴える科学的なデータ、そしてネガティブキャンペーンです。
もちろん、タバコ産業は非常に需要がありますが健康を阻害することはよく知られています。
そこで近年、打ち出したのが加熱式タバコです。
- 加熱式タバコの普及: 加熱式タバコは従来のタバコよりも健康への影響が少ないとされ、近年市場が急速に拡大しています。BTIは加熱式タバコ市場でも高いシェアを獲得しています。
項目 | 加熱式タバコ | 従来のタバコ |
---|---|---|
タール | 約90%少ない | 多い |
ニコチン | 約50%少ない | 多い |
一酸化炭素 | 約90%少ない | 多い |
煙 | 約90%少ない | 多い |
臭い | 約90%少ない | 多い |
✅ 従来のタバコと加熱式タバコの違い(燃焼方式の違いについて)
- 加熱式タバコ: タバコ葉を約300℃に加熱して蒸気を発生させる
- 従来のタバコ: タバコ葉を約800℃で燃焼させて煙を発生させる
✅ 加熱式タバコは若者に支持されているか(若者の利用傾向)
- 日本: 2020年の調査で、20代男性の加熱式タバコ利用率は54.2%、従来のタバコ利用率は28.7%
- 世界: 2023年の調査で、世界の加熱式タバコ市場規模は約800億ドル
- 規制強化への日本とアメリカの対応はどうなっているか。
タバコ業界は、健康への懸念からネガティブキャンペーンに晒され続けています。
しかし、依然として世界中に多くの愛好家が存在し、巨大な市場規模を維持しています。
時期 | 日本 | アメリカ |
---|---|---|
1970年代 | – 公共の場での喫煙禁止の動きが活発化 | – 1971年: 公衆衛生サービスがタバコを健康に有害と発表 |
1980年代 | – 1985年: 健康増進法制定。屋内禁煙の義務化 | – 1987年: 航空機内禁煙 |
1990年代 | – 1998年: 学校、病院、官公庁などの屋内全面禁煙 | – 1998年: 21歳未満へのタバコ販売禁止 |
2000年代 | – 2003年: 飲食店などの屋内全面禁煙 | – 2009年: フレーバータバコ販売禁止 |
2010年代 | – 2018年: 受動喫煙対策強化法制定 | – 2019年: 電子タバコへの規制強化 |
2020年代 | – 2020年: 東京オリンピック・パラリンピックにおける屋内全面禁煙 | – 2021年: メンソールタバコ販売禁止 |
- 新興国のタバコに対する規制の流れ
時期 | 傾向 | 具体的な事例 |
---|---|---|
2000年代 | 経済発展に伴い、喫煙率増加 | |
2010年代 | -健康への懸念から、規制強化の動き活発化 | – 中国: 2011年、公共の場での喫煙禁止を強化。 |
2020年代 | -規制強化の取り組み継続 | インド: 2017年、タバコ製品の包装に警告表示を義務化。 ブラジル: 2019年、タバコ税を大幅に増税。 |
✅日本人が好きなブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)の魅力
次に紹介するのは、ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)。
世界規模2位のタバコ銘柄です。この銘柄がSBI証券においてADRランキングの常連になっています。
BTIは世界第2位のタバコ会社で、約50のブランドを180以上の国で販売している銘柄です。
✅ ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)株価
期間 | 変動率 |
---|---|
今日(2024/2/29) | -1.29% |
5日 | -1.72% |
1ヶ月 | -1.43% |
6ヶ月 | -10.77% |
年初来 | 1.82% |
1年 | -22.62% |
5年 | -18.84% |
全期間 | 6731.38% |
✅ ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)決算情報
✅ ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)配当利回り・配当性向
ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI) | |
---|---|
年間配当金 | $2.91 |
配当利回り | 9.79% |
3年間の年間配当成長率 | 1.97% |
実績 | 1年 |
ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI) | |
---|---|
今年の推計に基づく | 61.65% |
来年の予測に基づく | 57.17% |
キャッシュフローベース | 15.76% |
✅ まとめ
タバコ銘柄の魅力
- 市場規模:
- 世界人口80億人のうち、約13億人が喫煙者
- 2023年のタバコ市場は約8兆円規模
- 収益性:
- 製造コスト低く、高い利益率(BTIの営業利益率約30%)
- 成長見込み:
- 人口増加や新興国の経済発展で市場は成長
- 日本の市場規模は約2兆円
タバコ業界の課題と対策
- 課題:
- 健康被害とネガティブキャンペーン
- 対策:
- 加熱式タバコの普及(BTIは高いシェアを持つ)
- 加熱式タバコの特徴:
- タール、ニコチン、一酸化炭素、煙、臭いが従来品より少ない
日本とアメリカの規制対応
- 日本の対応:
- 2020年オリンピック・パラリンピックでの全面禁煙など
- アメリカの対応:
- 1971年から公衆衛生サービスが健康被害を指摘
- 新興国の対応:
- インド、ブラジルなどが包装警告表示や増税
ブリティッシュ アメリカン タバコ(BTI)の魅力
- 銘柄概要:
- 世界第2位のタバコ会社
- 50以上のブランドを180以上の国で販売
- 株価情報:
- 2024/2/29時点の変動率:
- 今日: -1.29%
- 1年間: -22.62%
- 2024/2/29時点の変動率:
- 配当情報:
- 年間配当金: $2.91
- 配当利回り: 9.79%
- 成長予測:
- 3年間の年間配当成長率: 1.97%
- 来年の予測配当性向: 57.17%
2023年は大きく利益を落としています。
一方で長期的には需要がある市場なので、さらに下落するようであれば、取り入れてもよい銘柄かもしれませんね。
ただし、2023年の下落率と配当利回りを考えるとリスクが高い印象です。
タバコに吸わない人におすすめするにはハードルが高いかもしれません。
高い配当利回りも重要ですが、2024年2月の段階ではタバコはサラリーマン投資向けではないかもしれませんね。(個人的な感想です)
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