【本要約】わけるとつなぐ~この本は映画化してほしい~

ちゃんと考えることが学べる本です。

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【わけるとつなぐ】深沢真太郎先生からTwitterが届きました

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わけるとつなぐのここがスゴイ!

1つめは、ちゃんと考えるとはわけるとつなぐことを知ることができます。

タイトルどおりじゃん?とおもうかもしれませんが、このとおりなんです。

実生活で『ちゃんと考えてから話せよ』、『ちゃんと考えて出した結論なの』といったセリフを聞いたりしませんか?

実は私も言ったことがあります。

ただ具体的にちゃんと考えるという方法は説明することができませんでした。

この本を書いた相沢真太郎先生の結論は、数学の学習や多くの教育研修の場で学生やビジネスマンをとおして、ちゃんと考えるイコール、わけるプラスつなぐことと、結論づけています。

この言葉だけで、なるほどとはなりませんが、本書を読んでいると納得させられます。

2つ目のポイントは物語の中で論理的な思考を学べることです。

本書は論理的に説明するのではなく、ストーリーで説明しています。

このような回りくどい方法をとおして伝えようと思ったのはなぜでしょうか?

それは、人は見聞きしたことは忘れます。

しかし体験したことは中々忘れません。

思い当たる節はありませんか?

私も研修の講師をしたり、受講したりする際に座学は結構、眠たくなったりします。

しかし実際に行った業務や営業で話した内容はけっこう覚えています。

いうなれば、ドラッカーの本は読みにくいけれど、もしドラの内容は覚えている。

そんな感覚で読むとおもしろいかもしれません。

3つ目のポイントは、論理的に説明する中で、よくある法則、数字があまり出てこない事です。

論理的な説明の仕方として、数式や数字がでてくると嫌になったりしませんか?

本書を読んでいると、ストーリーの中で数字や数式は、ほとんどでてきません。

ストーリーを楽しんでいるのに、あまり邪魔されないって大事ですね。

ここからはストーリーの一部をとおして、論理的思考にふれていきましょう。

登場人物の紹介

夏目アヤ

主人公は夏目アヤ、蘭和女学院に通う高校3年生、女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」に憧れて高校からサッカーを始めます。

高校3年生になり、女子サッカー部のキャプテンに就任します。

中学までは口数が少なく、いわゆるおとなしい子でしたが、高校でサッカー部に入ったことで言いたいことをはっきりいうように変わった明るいキャラクターです

サンドロ・ヤマシタ

サンドロ・ヤマシタはフリーの経営コンサルタントであり、夏目アヤの父親の夏目慎二の友人です。

学生時代は経済学、経営学、数学を学び、現在は企業の人材サポートをメインに活動しています。

ストーリー

舞台は蘭和女学院サッカー部です。

いわゆる絵に書いたような弱小チームで、創部以来一度も対外試合で勝ったことがないチームです。理由は、ほとんどの部員が他の運動部から転部してきた生徒で構成されていることです。

そして、モチベーションが高いわけではなく指導者がいません。

事実上、蘭和女学院サッカー部は、定期的に練習するという建前でおしゃべりをする集団でした。

この物語は、蘭和女学院サッカー部が勝つためにどうすればよいのか?を必死に考えて、論理的思考をとおして勝利をめざすお話です。

ストーリー1:喫茶店で夏目アヤとサンドロ・ヤマシタが合う

サンドロ・ヤマシタと女子高生アヤが喫茶店で会うことからストーリーが始まります。

サンドロ・ヤマシタは、アヤにサッカーとビジネスの共通点について説明します。

それはサッカーと、ビジネスの共通点は、成功という概念があることです。

サッカーでいえば試合に勝つこと、ビジネスでいうと経営がうまくいくことです。

そしてもう一つはセンスがない人は、ちゃんと考えないと勝てないということです。

つまり、アヤの所属しているサッカー部にはセンスがある人は存在しないため、ちゃんと考えないと勝つことは出来ないと伝えます。

スポーツでない限り、センスがある、ないなんて、ほとんどの人はわかりません。

ちゃんと考えて行動するという行為って、非常に難しいことです。

考えていない、考えてると、ちゃんと考えるの違いは、なんでしょうか?

それは冒頭に説明した、2つの行為だとサンドロ・ヤマシタは説明します。

それが、本書のタイトルのわける、繋ぐという行為です。

わけるとつなぐという行為を説明されてもサンドロ・ヤマシタが説明していることが理解することができませんでした。

そのため、サンドロ・ヤマシタとアヤは、アヤが数学を嫌いになった理由について一緒に考えていきます。

なぜ数学を嫌いになったのか?と、質問されるが、眉間に皺を寄せながら、口を尖らせ、「気づいたら嫌いになっていた」と答えます。

その答えに対してサンドロ・ヤマシタは、質問を変えます。

数学を勉強するという行為は何でできていますか?

例えば、オレンジジュースはオレンジで、できています。

美味しいお寿司は、ネタの鮮度、使っているお米が良い、使っているお酢が良い、職人の腕がよい、お店の雰囲気が良いでできている、このように分けてかんがえることができます。

この例に当てはめて、数学を勉強するという構成要素について考えると、教科書と教える先生にわけることができます。

つまり、学ぶ環境です。

アヤにとって、数学が嫌いになった理由はどちらに原因があるのかについて深く考えていると、中学2年生のときに先生が早口で、黒板が汚くて、何を言っているのかわからない、そして間違ったときにおこる。そして同じくらいの学力のある友人は、違う先生に教えてもらっても数学が苦手にならなかったこと思い出します。

ここまでの行為がわけるということです。

そして、今までの一連の行為をつなげると、図のように説明することが出来ます。

数学の勉強を構成する要素は大きく2つに分けることができる。

教科書は同じでも、人によって苦手意識が生まれる。

おそらく、それは教えてもらった先生の違い。

ゆえに中2のときの先生が原因にあるとなります。

ストーリー2:サッカー部の部室

1日目

サンドロ・ヤマシタと蘭和女学院の考える練習は5日間行われます。

その間、ボールは使わないミーティングの中で話し合いが開かれます。

1日目の議題は勝てない理由を考えるです。

数学が嫌いになった理由を考えるのときと同様に、部員からは「弱いからでしょ?」という意見が出ますが、まずは原因を細かく分けることから始まります。

蘭和女学院サッカー部の弱い理由を考えると、サッカー経験者がほとんどいない、ちゃんと考える練習ができていない、何を練習したらよいかわからない、経験がある監督がいない、他の部活と交代でグランドを使うれんしゅうがあまりできない、そもそも部員がサッカーを好きじゃない、ポジションをじゃんけんで決めている、ユニフォームがかわいくない。

これをさらに分けていくと、気持ちに関すること、技術に関すること、システムに関することに分けることができます。

アヤたちは勝てない理由を分けるということは出来ました。

つぎに考えないことについても話し合います。蘭和女学院サッカー部は「勝ちたい」とい気持ちは共通しているので、あえて気持ちに関することは考えることから排除します。

ポジションについては、いままでは一人一人のやりたいことを優先していたが、能力に合わせたポジションに変えることにしました。

そしてシステムについても失点が少ないディフェンス重視のシステムに変更しました。

2日目

考える練習の2日目は、教室でする練習が本当に勝つことに直結するのか?という意見がでます。

これはいくら正しく伝えていても、納得していない人間には、自ら行動を起こすことができないということです。

この言葉って、実生活でもよくありますね。

売上であったり、会社の方針が正しくても、納得していないと自分から動かない人、結構多いと思います。

2日目は、そのような部員が能動的に動くために、教室で練習する意味について話し合いが開かれます。

サンドロ・ヤマシタは話の前提として、蘭和女学院サッカー部のメンバーはサッカーが下手であり、技術アップが必要であると説明をします。

こんなことをいうと結構、反感を買ってしまうことがありますが、サンドロ・ヤマシタの物腰は柔らかく説明をします。

技術にかんすることについても分類すると、練習と環境面に分けることができます。

その中で環境面については監督や他のクラブ活動についても自分たちではどうにもならない問題であり、練習について話し合いが行われます。

練習について分けていき、練習について、さらに矢印を使いながら、つないでいくと、自分たちが何をするかわかるようになると教えてもらいます。

いままでは矢印とは、たんに関連性の方向を示すだけでした。

しかし矢印には接続詞という意味もあります。

接続詞とは、「しかし」、「つまり」、「したがって」などです。

蘭和女学院サッカー部の現状をまとめると以下のようになります。

まず・・・・、何の練習をしたらよいかがわからない理由は3つある。

しかし・・・・、そのうちの経験に、関する2つの問題は、今のこのチームでは解決できない

つまり・…、解決できるのは自分たちで考えるという思考の問題のみである。

したがって・…いまやっている思考の練習は、とても大事だ。

このように結論に至りました。

2日目の話し合いをしたことで、部員たちは納得することができたため、3日目以降はさらに積極的に意見を出し合うようになります。

おまけ:登場人物:夏目慎二(アヤの父)

アヤにサンドロ・ヤマシタを紹介したのは、実は単身赴任中のアヤのお父さんです。

単身赴任をしていることで、思春期の娘との接点が減っていく父親ですが、接点が少ない娘に対して、自分が高校生のとき、サッカー部の監督に言われた言葉をアヤに、伝えます。

「才能のないやつがどうすれば勝てるか?考えることだ。それが唯一の方法だ。このことは、大人になってからも、サッカーだけでなく、どんなことにも当てはまることだと知った」

お父さんは、サッカーをとおして考えることを知ってもらい、大人になっていく娘に考えるプロセスを学んでほしいと伝えています。

すごく娘想いのかっこいいお父さんです。

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