紹介する本:無名の男がたった7年で270億円手に入れた物語
・ジャンル:実践経営・リーダーシップ・ビジネス実用
・著者:竹ノ内 教博
・出版社:扶桑社
・出版日:2021年4月20日
・定価:1,540円(1400円+税10%)
書いた人:竹ノ内 教博(たけのうち ゆきひろ)
著者:竹ノ内 教博(たけのうち ゆきひろ)
1977年生まれ、大阪出身。
りらくる創業者、株式会社T’sインベストメント会長。高校卒業後、大学で4か月で中退し大阪堺市の美容室で勤務。2009年、31歳の時にりらく(元りらくる)をオープン。わずか7年で全国直営600店舗まで拡大し2度にわたって英大手ファンに90%の株を約270億円で売却。現在は、10以上ものを立ち上げて、さらに20以上の企業に投資し、快進撃を続ける。
すごい人です。
そんな人のノウハウがつぎ込んだ渾身の1冊です
『無名の男がたった7年で270億円手に入れた物語』はどんな本?
専門性レベル:★★★★(一般レベル) 内容:★★★★(豊富)
わかりやすさ:★★★★(わかりやすい) おすすめ:★★(万人向け)
『無名の男がたった7年で270億円手に入れた物語』を一言でいうと竹ノ内さんの経営ノウハウが詰まった本です。
りらくる、美容室などの経営していた時のエピソードは、経営者としての視点をもつことの大切さをしることができます。
ビジネス、サラリーマン目線というより、
経営者が読むべき本です。
『 無名の男がたった7年で270億円手に入れた物語』の要約
本書のポイントを3つに分けて要約しました。
ポイント①時は金なり
ポイントの1つは、「時間思考が異常に高い」ということです。
『りらくる』の開業にあたり、工事途中でもセラピストがいない場合でも他から応援で対応するなどオープン予定日を動かしませんでした。
これはオープン予定が延期することは、機会損失にあたります。
本書は経営者としての時間思考の高さ(あえていうと収入・支出に対する考え方)が必要だという事を教えてくれます。
美容師・りらくる・他のビジネスの多店舗経営、仕組化は、業界は違っても参考になるはず。
ポイント②なりたい自分になったたつもりで行動する
ポイント2つめは、なりたい自分になったつもりで行動するということです。
美容師が店長になり、多店舗のマネジャーになるまでのエピソードがあります。
美容師は見習いからスタイリストになりまで3年かかると言われていた時代に1年でスタイリストになり、その半年後に店長にのぼりつめています。
なりたい自分になることで、どう振る舞えばいいかが変わってきます。
振る舞い方とは目線の高さと実行力。
自分が店長であればどう行動するかを考える事が大切です。
本著では触れていませんが、目線の高さは先輩や同僚から敵を作る場合があります。
気を付けましょう。
見習いの時代から店長ではなく、経営者、社長になるという志の高さ、実行力がすごい!
前職の業界で革新的な新素材が開発されました。
コスト、時間感覚は圧倒的に優れているため、新素材導入に向けて社内で説明会を開きました。
十分な時間をかけましたが、導入に至りませんでした。
不採用の理由は課長・部長がコスト意識とのズレ、両者の異常なまでの現状維持バイアスが高さに気づくことができませんでした。
新素材の説明会に参加せずに『ダサい』という理由で却下されました。
いまだに納得していませんが10年後、業界ではこの新素材が主流の素材になっています。
サラリーマンは上司の采配次第ですが、目線の高さは大切ですね
ポイント③マネから始める
ポイント3つめは、オリジナルではなくマネから始めるということです。
リラクルのビジネスモデルもマネから始まっています。
マネとは、よりよいものを、よく真似ていく努力をするということです。
りらくるの開業までにモデルとしたマッサージ店を徹底的に通い詰めて徹底的に観察しました。
客層、客数、セラピストの数、混み合う時間。
流行りのお店を調査して、まったく同じことすると流行らない理由なくなります。
オリジナルが正しいという風潮がありますが、どのビジネス形態や業界が違うだけマネできる点がたくさんあるはずです。
会社の中で1番優れている人をまねしよう。
自分の方法に拘らず教えてもらうことが大切。
『サラリーマン投資家ぐりっと』目線でポイント解説!
時間感覚、意識改革、すべては研ぎ澄まされた経営感覚。マネできない?
本書は徹底的にマネをしたと語るとおり、りらくるはオリジナルのビジネスモデルではありません。
またりらくるのビジネスモデルはマネされやすいという弱点があります。
弱点がわかっているからこそ、マネされる前に圧倒的なスピードでビジネスモデルを構築したことも成功要素の1つだ。
またフランチャイズという餌に誤情報を流して参入障壁をあげるなんて普通の人は考えつきません。
その異常なまでの経営感覚はマネできないが、時間感覚やコスト意識などは非常に参考なるはず。
サラリーマン目線と社長目線を両方をもちながら、サラリーマン人生を生き抜いていこう。
まとめ
・7年で270億円を稼いだ本を要約した
・徹底的になりたい自分になったつもりで行動する、徹底的にマネをするなど参考になる点とマネできない点の両方を詰め込んだ本。
・本書を読むことでオリジナルと模倣に対する考え方を一変するはず。
・良いところはマネするという当たり前の事を、ぼくらは見直す時期なのかもしれない。
たくさんの本を読むではなく、少ない本でアウトプットする機会が増やしていこう。
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