「自分はどのくらいの資産を持っているのか？」「他の人はどれくらい持っているのか？」
お金の話はなかなか人としづらいものですが、2025年2月13日に株式会社野村総合研究所は、2023年の日本における純金融資産保有額別の世帯数と資産規模を、各種統計などからの推計が発表されました。
このデータを見てみると、資産を増やす人とそうでない人の違いが明確に分かります。
新NISAが始まり、投資を始める人が増えている一方で、「投資なんて怖いしよくわからない」と考えている人もまだまだ多いはず。
しかし、資産を増やしたいなら「知ること」から始めるのが一番の近道かもしれません。
この記事では、日本の金融資産の分布をチェックしながら、準富裕層やアッパーマス層に到達するための考え方を紹介します。
お金の流れを知り、自分の未来をより良くするためのヒントを掴みましょう！
✅ 自分の資産がどの層に属するのか知りたい
「自分は富裕層？それともマス層？」と気になっている人にとって、この記事のデータは役立ちます。自分の現在地を知ることで、将来の資産形成の目標が明確になります。
✅ 資産形成を本気で考えている
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📌 日本の金融資産の階層を知ると、自分の現在地がわかる
- 超富裕層（5億円以上）、富裕層（1億円以上5億円未満）、準富裕層（5,000万円以上1億円未満）、アッパーマス層（3,000万円以上5,000万円未満）、マス層（3,000万円未満）の5つに分類される。
- 2005年～2023年のデータをもとに、各層の世帯数や資産の推移を解説。
📌 資産を増やせる人と増やせない人の違い
- 投資をしているかどうかが、大きな分かれ目になっている。
- コツコツ積み立てる人ほど、時間とともに資産が増えやすい。
- 貯金だけでは厳しい時代に、投資をしないリスクを考える必要がある。
📌 40代・50代で資産1億円に到達する人の特徴
- 収入の一部を計画的に投資に回している。
- 新NISAや確定拠出年金（iDeCo）を活用して、税制メリットを最大限に利用している。
- 無駄な支出を減らし、増やしたお金をさらに投資に回している。
✅ 野村総合研究所（NRI）日本の世帯を純金融資産保有額の分類とは？
野村総合研究所（NRI）は、下記の❶－❹のデータを参考に日本の世帯を純金融資産保有額に基づいて以下の5つの階層に分類しています。
- 国税庁「国税庁統計年報書」
- 総務省「全国消費実態調査」
- 厚生労働省「人口動態調査」
- その他の関連統計や独自調査
| 階層 | 純金融資産保有額 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 超富裕層 | 5億円以上 | 資産規模が最も大きい層。富裕層からさらに資産が増加した世帯。 |
| 富裕層 | 1億円以上、5億円未満 | 高額な資産を保有し、投資活動が活発な世帯。 |
| 準富裕層 | 5,000万円以上、1億円未満 | 資産形成を進める段階で、富裕層への移行が期待される層。 |
| アッパーマス層 | 3,000万円以上、5,000万円未満 | 老後資金の見通しはあるが、経済的自立には不安を感じる世帯。 |
| マス層 | 3,000万円未満 | 一般的な世帯で、資産形成が課題となる場合が多い。 |
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✅純金融資産保有額の推移（2025年2月13日）
2025年2月13日に株式会社野村総合研究所（本社：東京都千代田区、代表取締役 社長：柳澤花芽、以下「NRI」）は、2023年の日本における純金融資産保有額別の世帯数と資産規模を、各種統計などから推計しました。
まとめると以下のとおりです。
純金融資産保有額の推移（2005-2023）
| 分類 | 項目 | 2005年 | 2007年 | 2009年 | 2011年 | 2013年 | 2015年 | 2017年 | 2019年 | 2021年 | 2023年 |
| 超富裕層 | 純金融資産（兆円） | 46 | 65 | 45 | 44 | 73 | 75 | 84 | 97 | 105 | 135 |
| 世帯数（万世帯） | 5.2 | 6.1 | 5 | 5 | 5.4 | 7.3 | 8.4 | 8.7 | 9 | 11.8 | |
| 富裕層 | 純金融資産（兆円） | 167 | 189 | 150 | 144 | 168 | 197 | 215 | 236 | 259 | 334 |
| 世帯数（万世帯） | 81.3 | 84.2 | 79.5 | 76 | 95.3 | 114.4 | 118.3 | 124 | 139.5 | 153.5 | |
| 準富裕層 | 純金融資産（兆円） | 182 | 195 | 181 | 196 | 242 | 245 | 247 | 255 | 258 | 333 |
| 世帯数（万世帯） | 280.4 | 271.1 | 269.8 | 268.7 | 315.2 | 314.9 | 322.2 | 341.8 | 325.4 | 403.9 | |
| アッパーマス層 | 純金融資産（兆円） | 246 | 254 | 225 | 254 | 264 | 282 | 320 | 310 | 332 | 282 |
| 世帯数（万世帯） | 701.9 | 659.8 | 639.2 | 638.4 | 651.7 | 680.8 | 720.3 | 712.1 | 726.3 | 576.5 | |
| マス層 | 純金融資産（兆円） | 512 | 470 | 480 | 500 | 539 | 603 | 673 | 656 | 678 | 711 |
| 世帯数（万世帯） | 3831.5 | 3940 | 4015.8 | 4048.2 | 4182.7 | 4173 | 4203.1 | 4215.7 | 4213.2 | 4424.7 |
純金融資産保有額の推移（単位％、基準年2005年、2005-2023）
| 分類 | 項目 | 2005年 | 2007年 | 2009年 | 2011年 | 2013年 | 2015年 | 2017年 | 2019年 | 2021年 | 2023年 |
| 超富裕層 | 純金融資産（兆円） | 100 | 141.3 | 97.8 | 95.7 | 158.7 | 163 | 182.6 | 210.9 | 228.3 | 293.5 |
| 世帯数（万世帯） | 100 | 117.3 | 96.2 | 96.2 | 103.8 | 139.6 | 161.5 | 167.3 | 173.1 | 226.9 | |
| 富裕層 | 純金融資産（兆円） | 100 | 113.2 | 89.8 | 86.2 | 100.6 | 117.9 | 128.7 | 141.3 | 155.1 | 200 |
| 世帯数（万世帯） | 100 | 103.6 | 97.8 | 93.5 | 117.2 | 140.7 | 145.5 | 152.5 | 171.6 | 188.8 | |
| 準富裕層 | 純金融資産（兆円） | 100 | 107.1 | 99.5 | 107.7 | 133 | 134.6 | 135.7 | 140.1 | 141.8 | 183 |
| 世帯数（万世帯） | 100 | 96.7 | 96.2 | 95.8 | 112.4 | 112.3 | 114.9 | 121.9 | 116 | 144 | |
| アッパーマス層 | 純金融資産（兆円） | 100 | 103.3 | 91.5 | 103.3 | 107.3 | 114.6 | 130.1 | 126 | 135 | 114.6 |
| 世帯数（万世帯） | 100 | 94 | 91 | 91 | 92.8 | 97 | 102.6 | 101.4 | 103.5 | 82.1 | |
| マス層 | 純金融資産（兆円） | 100 | 91.8 | 93.7 | 97.3 | 105.3 | 117.8 | 131.4 | 128.1 | 132.4 | 139 |
| 世帯数（万世帯） | 100 | 102.8 | 104.8 | 105.6 | 109.2 | 108.9 | 109.7 | 110 | 109.9 | 115.5 |
✅純金融資産と世帯数の変化の特徴（2005年～2023年）
2005年から2023年にかけて純金融資産と世帯数の変化を、各層の特徴をまとめると以下のようになります。
❶超富裕層
- 純金融資産:
2005年から大幅に増加し、特に2013年以降は顕著な増加傾向。2023年には2005年の約2.9倍に。 - 世帯数
2005年から増加傾向が継続。2023年には2005年の約2.3倍に。 - 特徴
純金融資産、世帯数ともに高い伸び率を示し、富裕層の中でも特に資産を増やしている層。
❷富裕層
- 純金融資産: 2005年から増加傾向。2023年には2005年の約2.0倍に。
- 世帯数: 2005年から増加傾向。2023年には2005年の約1.9倍に。
- 特徴: 超富裕層に次いで高い伸び率を示し、安定的に資産を増やしている層。
いつの間にか富裕層:近年の株式相場の上昇を受け、運用資産が急増したために富裕層となった層。年齢は40代後半から50代、職業は主に一般の会社員。従業員持株会や確定拠出年金、NISA枠の活用を通じて運用資産が1億円を超えたケースが多い。準富裕層から富裕層となった「いつの間にか富裕層」は、富裕層以上の世帯のうち1〜2割程度を占めると推察される。給与収入の範囲内でこれまでと変わらない生活スタイルを維持しており、マス層に近い特徴がある。金融知識が十分ではなく、商品特性やリスクの理解が不十分なままに金融商品を購入する可能性がある。
❸ 準富裕層
- 純金融資産: 2005年から緩やかな増加傾向。2023年には2005年の約1.8倍に。
- 世帯数: 2005年から増加傾向。2023年には2005年の約1.4倍に。
- 特徴: 純金融資産、世帯数ともに比較的安定した伸びを示しているものの、富裕層以上の層に比べると伸び率は低い。
スーパーパワーファミリー層の出現：都市部居住で世帯年収3,000万円以上の大企業共働き世帯に代表される層。20〜30歳代の間は子育て・教育の支出や住宅ローン支払いに苦労するが、昇格・昇給して世帯年収が2,000万円を超える40歳前後から急速に金融資産が積み上がる。最終的には世帯年収3,000万円に達し、50歳前後には富裕層となる可能性がある。消費性向が高く、不動産や高級消費財などを積極的に購入する。
❹ アッパーマス層
- 純金融資産: 2005年から緩やかな増加傾向。2023年には2005年の約1.1倍に。
- 世帯数: 2005年から増減を繰り返しながらもほぼ横ばい。2023年には2005年の約0.8倍に。
- 特徴: 純金融資産の伸び率は低い。世帯数は減少傾向にあり、他の層と比較して伸び悩んでいる。
❺ マス層
- 純金融資産: 2005年から緩やかな増加傾向。2023年には2005年の約1.4倍に。
- 世帯数: 2005年から緩やかな増加傾向。2023年には2005年の約1.2倍に。
- 特徴: 純金融資産、世帯数ともに緩やかな増加を示している。ただし、アッパーマス層と同様に、他の層と比較して伸び率は低い。
❻ 全体的な傾向
- 純金融資産: 全体的に増加傾向にあるものの、層によって伸び率に差が見られる。超富裕層、富裕層といった上位層の伸び率が高く、マス層に近いほど伸び率が低い。
- 世帯数: 全体的に増加傾向にあるものの、アッパーマス層は減少傾向にある。
- 二極化: 純金融資産、世帯数ともに上位層と下位層の差が拡大しており、二極化が進んでいる可能性がある。
✅レポートの感想と普通のサラリーマンの課題
この18年で、富裕層や超富裕層はさらに資産を増やし、金持ちはより金持ちになっているという事実。
また準富裕層まで到達すれば、さらに上の層へ進むチャンスも広がるでしょう。
一方で、大多数の世帯は「マス層」に属しています。
これは、金融資産が3,000万円未満の層。
もちろん、マス層も資産は増えているものの、その伸び率は富裕層と比べるとかなり緩やか。
つまり、ほとんどの世帯は相対的に「貧しくなっている」。
お金持ちになる第一歩は、マス層から抜け出すこと。
この視点でデータを読み取れた人は、どれくらいいたでしょうか？
まずはマス層を脱出を図りましょう。
✅ まとめ
資産形成は「自分の現在地を知ること」から始まります。
日本の金融資産の分布を見れば、何もしない人と行動する人の違いがはっきりと分かります。
✔ まずは自分の資産がどの層に属するのかを知る
✔ 投資を始めることで、長期的に資産を増やすチャンスがある
✔ 小さな一歩でも、続けることで大きな成果につながる
「いつかお金が貯まるだろう」ではなく、「今からできること」を考えて行動することが、将来の自由につながります。今日から一歩踏み出しましょう！
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