2025年6月27日、S&P500が6173.07ポイントの最高値を更新しました。
このニュースをきっかけに、「やはりS&P500の方が安定して強いのでは？」という声が、投資家の間でも改めて話題になっています。
特に、全世界株式（オルカン）とS&P500、どちらを選ぶべきかは、これまでもよく議論されてきたポイントです。
そこで今回は、eMAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）とeMAXIS Slim米国株式（S&P500）の2025年1月6日〜6月27日までの運用実績を、実際の数字をもとに比較してまとめました。
これから投資を始める方も、すでに積立中の方も、ぜひ参考にしてみてください。
✅ これから積立NISAや投資信託を始めようと考えている
✅ 「オルカンとS&P500、どっちがいいの？」と迷っている
✅ すでに投資をしているけど、自分の選択が正しかったか不安な
2025年上半期の実績を比較した結果
短期的には全世界株式（オルカン）の方が値持ちが良かった。
ただし、S&P500も上昇局面では大きくリターンを狙える力強さが健在。
つまり、どちらが正解というよりも、「あなたの投資スタンス次第」で選ぶべき対象が変わります。
✔ リスクを取ってリターンを狙うならS&P500
✔ 世界分散と安定感を求めるならオルカン
どちらも十分魅力的な選択肢ですので、焦らず、自分に合った形で資産形成を続けていこう。」
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✅ eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim全世界株式(オール･カントリー)を比較推移（2025年1月6日から6月27日）
オルカンとS&P500の具体的な基準価額の動きを、実際の経済ニュースと合わせて振り返ります。株価の変動には、いつも理由があります。
今回は、特に大きく基準価額が動いた日をピックアップし、その背景をわかりやすく解説します。
✅ 全体的な傾向
2025年3月〜6月の期間は、トランプ大統領による貿易関税政策が世界市場に強い影響を与えた。
追加関税の発表やその撤回、さらにはFRBの金融政策に関する発言が、株価の乱高下を繰り返しました。
✅ 2025年上半期大きな下落日トップ３とその背景
■ 2025年4月4日（金）
- S&P500：28,603円（前日比 -1,822円 / -5.99%）
- オルカン：24,293円（前日比 -1,223円 / -4.79%）
背景
・トランプ大統領が中国製品への追加関税34%を発表
・中国も報復関税を発表
・米中貿易戦争激化への懸念が拡大
・FRBパウエル議長が「金融政策の方向性を示すのは時期尚早」と発言し、利下げ期待が後退
■ 2025年4月7日（月）
- S&P500：26,851円（前日比 -1,752円 / -6.13%）
- オルカン：22,887円（前日比 -1,406円 / -5.79%）
背景
・貿易摩擦の長期化懸念が継続
・日本銀行の追加利上げ観測で円高進行、輸出企業への不安が拡大
・日本の金融株も下落、オルカンに影響
■ 2025年4月11日（金）
- S&P500：27,452円（前日比 -1,647円 / -5.66%）
- オルカン：23,124円（前日比 -806円 / -3.37%）
背景
・米国の対中関税を145%に引き上げ方針発表
・貿易摩擦激化懸念が再燃
・前日のハイテク株の反動売りも影響
✅ 2025年上半期大きな上昇日トップ３とその背景
■ 2025年4月10日（木）
- S&P500：29,099円（前日比 +2,803円 / +10.66%）
- オルカン：23,930円（前日比 +1,625円 / +7.29%）
背景
・トランプ大統領が一部関税停止を発表
・貿易摩擦への懸念が後退し、市場に安心感
・直前の大幅下落からの買い戻しが加速
■ 2025年5月13日（火）
- S&P500：31,398円（前日比 +1,392円 / +4.63%）
- オルカン：26,515円（前日比 +943円 / +3.69%）
背景
・米国CPIが予想を下回り、インフレ鈍化の兆し
・FRBの利下げ期待が再燃
・ハイテク株中心に買いが広がる
■ 2025年5月28日（水）
- S&P500：31,008円（前日比 +980円 / +3.26%）
- オルカン：26,309円（前日比 +610円 / +2.37%）
背景
・EUへの追加関税の発動延期が発表
・NVIDIA決算への期待と、AI関連銘柄への買いが活発化
✅ 結局、2025年上半期はどっちが強かったのか？
ここまで、オルカンとS&P500の基準価額の動きや背景を見てきましたが、やっぱり気になるのは「実際、どっちの成績が良かったのか？」という点ですよね。
今回は、2025年1月6日を起点に、6月29日時点でのリターンを比較してみました。
| ファンド名 | 1月6日時点 | 6月27日時点 | トータルリターン |
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 米国株式（S&P500） | 33,928円 | 32,305円 | -4.78% |
| eMAXIS Slim 全世界株式（オルカン） | 27,473円 | 27,312円 | -0.59% |
2025年1月6日から6月27日までの基準価額を比較すると、S&P500は約4.78%の下落、オルカンは約0.59%の下落という結果になっています。（おそらく、6月30日以降は逆転する？）
これを見ると、「米国株最強説」が崩れた…とまでは言いませんが、少なくとも上半期は全世界株式（オルカン）の方が値持ちが良かったと言えます。
S&P500は確かにリターンが大きい反面、米国経済の影響をモロに受けるため、下落局面ではオルカンよりブレ幅が大きい傾向があります。今回の大幅な値下がりの日を見ても、その特徴はハッキリ出ています。
一方、オルカンは米国以外の地域も含む分、極端な値動きはやや抑えられる傾向があり、長期目線での分散効果を期待するなら、十分魅力的な選択肢です。
結局のところ、
✅ 短期の値上がり・リターン重視ならS&P500
✅ 世界分散と安定感を求めるならオルカン
このスタンスで考えるのが現実的です。
焦らず、自分の投資スタイルとリスク許容度に合わせて選んでいきましょう。
✅ まとめ
今回の2025年上半期の実績比較を通じて、改めて見えてきたポイントを整理します。
✅ 2025年上半期の結論
・リターン面ではオルカン優勢（-0.59%）
・S&P500は下落幅が大きめ（-4.78%）
・とはいえ、S&P500は大きく上昇する場面も多く、ボラティリティ（値動き）は高め
✅ それぞれの特徴を再確認
✔ S&P500：米国経済の恩恵をダイレクトに受けられるが、下落リスクも大きい
✔ オルカン：世界全体に分散でき、極端な値動きを抑えつつ安定感が期待できる
✅ 結局、どっちがいいの？
これは結論としてはシンプルで、「あなたがどこに安心感を求めるか」次第。
🔵 「短期でもリターンを狙いたい」「米国の成長に賭けたい」→ S&P500
🌍 「世界全体にコツコツ積立したい」「値動きのブレを減らしたい」→ オルカン
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