あなたや部下も当てはまる？「静かな退職」4タイプと職場での正しい向き合い方

2025年5月23日2025年5月25日

「もう頑張らなくていいや」
誰にも言わず、仕事を最小限にこなす。
いま、そんな“静かな退職”を選ぶ人が、世代を問わず増えています。

昇給はほぼ横ばい、責任だけは重くなる。
がんばっても評価されない。キャリアアップも見えない。
そう感じたとき、「この働き方じゃもう無理だ」と思っても、無理はない時代です。

でも、ふと思うこともあります。
なぜ自分や部下は“静かにやる気”をなくしてしまったのか？
どうすれば、少しでも前向きに働けるようになるのか？

今回は、マイナビが行った「正社員の静かな退職に関する調査2025年（2024年実績）」をもとに、
“静かな退職”に至る思考と、4つのタイプ別に「どう向き合うべきか？」をまとめてみました。

👤この記事は以下のようなひとにおすすめ！

「最近、部下が静かに冷めてる気がする…」と感じている管理職の方

「自分もこのまま働き続けて意味あるのかな」と思っているミドル世代の正社員

「静かな退職」という言葉に違和感や共感を持った20〜30代の会社員

マイナビキャリアリサーチLab | 働…

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この記事の結論

「静かな退職」は誰にでも起こりうる“自然な反応”
タイプごとの背景を理解し、正解を押しつけず“共感”することが第一歩
部下や同僚に変化を感じたら、「評価」「環境」「関係性」のどこに課題があるかを見極めよう
結果として、話せる関係づくりが「静かな退職」を防ぐ最大の武器になる

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✅「静かな退職」には型がある。4タイプの違いを整理しよう

「やる気がない」の一言で片づけてしまうのは、もったいない。
静かに職場から気持ちが離れていく人たちにも、それぞれ理由があります。
マイナビの調査では、「静かな退職」を選んだ人たちの動機は、主に以下の4つのタイプに分類されています。

ここではその分類をざっくり把握できるよう、比較表にまとめてみました。

タイプ	主な理由	行動の特徴	傾向が強い年代
不一致タイプ	仕事内容・人間関係が合わない	やりがいを感じず、淡々と業務をこなす	40〜50代
評価不満タイプ	頑張っても評価・報酬が上がらない	モチベーションが下がり、目立たぬ働き方に	20代〜50代
損得重視タイプ	キャリアアップが損だと感じる	効率優先・必要最低限の業務で済ませる	20代〜30代
無関心タイプ	成長や出世に興味がない	淡々と仕事をこなす、変化を望まない	30代中心

各タイプの行動は似ていても、根っこの思考が異なるため、対応策も変わってきます。
次にそれぞれのタイプが「どんな心境なのか」、そして「どう対応すればよいのか？」を掘り下げていきます。

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✅「不一致タイプ」「評価不満タイプ」は「転職」しては？

「不一致タイプ」と「評価不満タイプ」
この2つのタイプは、一見違うようでいて、実はかなり共通点があります。

「この職場じゃ、自分の力を発揮できない」
「がんばっても評価されないし、報酬にもつながらない」
そんな思いを抱えて静かにフェードアウトしていくわけですが、共通しているのは、

いまの職場では報われないと感じていること。

正直、こういう状態で長く頑張るのは、つらいです。
僕自身も転職した経験があるので、その気持ちはよくわかります。

🔁 A・Bタイプの最適解は「転職」という選択肢

Aタイプは、仕事内容・人間関係のミスマッチが原因。
　→ならば、自分にフィットする環境を選び直すのは前向きな行動です。
Bタイプは、給与や評価への不満が主な動機。
　→正当に評価される職場を探すほうが、納得感ある働き方ができます。

ただしBタイプの場合、注意したいのが「自己評価と他者評価のズレ」
「自分は評価されるべきだ」と思っていても、周囲からは違う見方をされていることもあります。
一度、自分のスキルや成果を客観的に棚卸ししてみるのもおすすめです。

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✅損得重視タイプと無関心タイプに潜む今どき症候群？

損得重視タイプと無関心タイプは、ちょっと毛色が違います。
職場に不満があるというより、「冷静に損得で線を引いてる」「そもそも仕事に期待してない」タイプ。

一見すると、合理的にも見えるこの考え方。
でも、そこにはあとから気づく“落とし穴”があるかもしれません。

💰 Cタイプは“損得の罠”にご用心

「キャリアアップ＝損」「仕事はお金のために必要最低限でいい」
…その考え、わかります。今の若手には多いですし、30代の僕の周りにも増えています。

でも、損得って、最後まで見ないとわからないんですよね。

最初はコスパが良く見えても、スキルも人脈も得られず、10年後に選択肢がなくなる人も多いです。
「がんばらないと損」なんて言うつもりはありませんが、何かしら投資する姿勢は残しておかないと、後悔するときがくる。

🧊 Dタイプは“人間関係の火種”を消しすぎないで

「キャリアアップに興味ない」「変化はいらない」
──それも一つの生き方です。淡々と仕事をこなすことは、悪いことではありません。

でも、「無関心」が行きすぎると、人とのつながりまで切れてしまうことがあります。

仕事なんて別に好きじゃなくていい。
でも、人との関係には関心を持っておくといい。

SNSだって、趣味だって、その先には必ず「人」がいる。
その人との関わりの先にしか、未来は生まれないんですよね。

ここまで、4タイプの思考や行動を見てきました。
じゃあ、管理職として、仲間として、どう向き合えばいいのか？
最後にそのヒントをまとめてみます。

次のブロックで、上司やチームリーダーがとれる行動についてお届けします。

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✅ 部下が静かに離れていく前にできること

静かな退職は「辞めます」と言わない。
でも、心の中では「もう十分やった」と手を離しはじめている。

そのサインに気づくのが難しい時代になりました。
リモートワークやタスク中心の関係性では、なおさらです。

でも、タイプ別に見ていくと、「できること」は意外とシンプルかもしれません。

🧭 向き合い方の基本は「話すことより、聴くこと」

静かな退職の多くは「何も言わずに、期待を手放している」状態です。
だからこそ、こちらが“話す”のではなく、まず“聴く”ことが大事。

例えばこんな問いかけが効きます。

「最近、どんなことにモヤっとした？」
「今の仕事、合ってると思う？他に興味あることある？」
「やってることがちゃんと評価されてる実感、ある？」

すぐに答えが返ってこなくても大丈夫。
何を言っても否定されない場であることを示せれば、それが最初の一歩です。

🔍 タイプ別の対応はこの表を参考に

先ほどまとめた通りですが、再掲しておきます。

タイプ	状態・考え	上司がすべき対応	注意点・一言
不一致タイプ	「ここで働く意味が見えない」	配属変更や業務再設計の相談	違和感を放置しない
評価不満タイプ	「頑張っても評価されない」	フィードバック機会の増加	思い込みとのギャップ注意
損得重視タイプ	「昇進＝損。頑張るだけムダ」	長期視点の損得も見せる	押しつけない姿勢がカギ
無関心タイプ	「仕事は仕事。期待しない」	雑談など小さな接点から	干渉は逆効果になりがち