特定口座VYM100株を売却して新NISAへ再投資シミュレーション

2023年に特定口座で米国高配当株に投資をしており、新NISAに移行を考えていませんか。

この記事では特定口座で米国高配当ETFを保有している投資家のために、売却して成長投資枠へ移行するシミュレーションを実施しました。

投資家によって条件が異なると思いますが、新NISAにむけて特定口座の売却を考えている人に向けて役に立つ記事です。

2023年6月の記事をリライトしました。
以前の記事ではSBI証券・楽天証券のゼロコースの発表前です。
今回は手数料無料、円ドル為替に関しても再計算しました。

この記事は以下のようなひとにおすすめ!

✅ すでに特定口座に米国株を保有している

✅ 新NISAを利用する予定のサラリーマン投資家

✅ 成長投資枠の使いみちを悩んでいる

この記事の結論🐣

✅ 米国高配当株を特定口座で保有しているなら新NISAへ移行しよう
SBI証券や楽天証券では売買手数料が無料なので、国内課税のみ必要
売却後、新NISAの成長投資枠へ再投資すると、特定口座で持ち続けるより数年で利益が逆転する

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目次

✅特定口座VYM100株を売却して新NISAへ再投資シミュレーション

特定口座は課税枠であり、具体的な事例をあげて説明します。

今回は、特定口座VYM100株を売却と再投資シミュレーションを行いました。

SBI証券や楽天証券を利用している投資家は米国株やETFへの売買手数料は無料になります。

詳細は下記の記事で説明していますので、参考にしてくださいね。

✅ シミュレーション条件

シミュレーション条件
  • SBI証券(楽天証券)の特定口座を利用している
  • VYMの保有株は100株(1,538,196.48円)
  • VYM100株に対して評価損益+10万円
  • VYM株価:103.68ドル(2023/11/19)
  • ドル円:148.36円(2023/11/19)

記事を書いた時点の株価や為替の状況をもとにお伝えしていますが、最新の情報を確認してください。

✅特定口座VYM100株を売却する

・評価損益10万円に対する課税:国内課税20,315円
・評価損益10万円:税抜き後の利益:79,685円

課税後の利益(国内課税20.315%適用)
  1. 利益が5万円の場合: 39,842円
  2. 利益が10万円の場合: 79,685円
  3. 利益が20万円の場合:159,370円
  4. 利益が30万円の場合:239,055円
  5. 利益が40万円の場合:318,740円
  6. 利益が50万円の場合:398,425円
  7. 利益が100万円の場合: 796,850円

✅新NISA(成長投資枠)で再びVYMを購入する

・売却後の資産:1,517,881.48円
・新NISAで再購入する:98株(残高10,448円)

✅特定口座保有 VS 新NISA移行(どちらがお得?)

円換算/年数1年目2年目3年目4年目5年目
VYM 100株
(特定口座、課税30.315%)
31,85863,71695,574127,432159,290
VYM 98株
(新NISA 課税10%)
40,39180,782121,173161,564201,955
差額合計8,53317,06625,59934,13242,665
VYM配当利回り2.98%(2023/11/20)、売却時残高10,448円は除外して計算。
10万円利益の国内課税20,315円であれば2-3年で新NISA移行したほうが上回る

特定口座で100株持ち続けた場合の課税30.315%(米国課税10%+国内課税20.315%)と新NISAに移行して98株再購入したケース(米国課税10%のみ)を比べてみました。

結果、新NISAは国内課税20.315%が非課税になるため、1年目ですでに新NISAのほうが配当所得が増えます。
そして3年目の途中で売却時の課税分以上の利益となり、4年目以降はさらに差を広げる結果となりました。
(売却時の残高を再投資すると2年目で新NISAのほうがトータルリターンが上回ります。

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✅まとめ

今回のシミュレーションでは、10万円の利益で計算しましたが、利益率や配当利回りが変わると結果が異なる場合があります。 それでも長期的には新NISAへ移行するほうが特定口座で投資を続けるより税制面では有利でしょう。

まずはつみたて投資枠を優先的に使う一方、特定口座でETFや米国株を保有しているのであれば、成長投資枠へ移行させることで最大限に利益を得ることができるでしょう。

皆さんは、どのように新NISAを利用するか考えていますか。ぜひ、コメント欄で教えてください。 わ

・売却手数料:3,065円【22USD(概査手数料20.0USD+概算消費税2.00USD)、米国ドル139.36円(2023/6/10)】
・国内課税 25,928円 (利益130,655円-売却手数料3,065円 ×国内課税 20.315%=101,662円
・合計 28,993円【07.92USD】

✅ 米国株や新NISAの知っておきたい投資のミニ知識

✅米国株を売却した際の税金を教えてください

回答
米国内の譲渡益税はかかりませんが、国内課税において利益の20.315%が課税されます。

課税対象国譲渡益課税配当課税
米国課税なし10%
国内課税20.315%20.315%
株式等譲渡益課税制度

◎株式等の譲渡益に係る所得税額(住民税額)の計算方法
 譲渡価額-(取得費+委託手数料等)= 譲渡益
 譲渡益×所得税15%(ほかに住民税5%)= 所得税額(住民税額)

つみたて投資枠成長投資枠
制度の併用同時併用可
投資枠年間投資枠合わせて360万円
120万円240万円
非課税保有限度額1,800万円※1
(総枠)(うち成長投資枠は最大1,200万円まで保有可能)
投資期間制度実施期間2024年1月~
口座開設・無期限(恒久化)
非課税期間
対象年齢18歳以上
対象商品投資信託上場株式・投資信託など
(条件を満たした商品のみ※2)(一部除外商品あり※3)
購入方法積立一括(スポット)・積立
#1簿価(=取得価額)残高方式で管理(枠の再利用が可能)
#2長期の積立・分散投資に適した公募株式型投資信託で、金融庁への届出商品に限定
#3株式は整理・監理銘柄を除く。投資信託は信託期間が無期限または20年以上あるもので、高レバレッジ型・毎月分配型商品は除外

✅ 新NISAについて教えてほしい

回答
現行NISAは2023年で廃止されて新NISAに移行しますので、非課税枠が大幅に増加します。

 現行NISA新NISA
積み立て・一般 どちらかの口座のみ開設可     積み立てNISA40万円    一般NISA120万円積み立て・一般(成長枠投資)の
どちらも可能
非課税期間積み立てNISA:20年間(最長2042年まで)  一般NISA5年間(最長2027年まで)無期限(恒久化)
年間投資枠積み立てNISA40万円
一般NISA120万円
つみたて投資枠 120万円
成長投資枠 240万円
最大利用可能額つみたてNISA:最大800万円
(20年×40万円)
一般NISA:最大600万円
(5年×120万円)
非課税保有限度額(総枠)
2つの投資枠合わせて1,800万円
(うち成長投資枠は最大1,200万円まで保有可能)
売却分の投資枠売却した場合も投資枠は復活しない売却した場合はその分の非課税保有限度額(総枠)が翌年以降 再利用可能
※簿価(=取得価額)残高方式で管理
現行NISAと新NISAの違い

NISAは2024年まで待った方がお得?

回答
2023年から開始しよう!!

2023年にNISAをスタートすると、新NISAとは別枠で非課税期間の終了まで運用が継続できます。
2023年のうちからNISA口座を開設して始めましょう。

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